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2008年10月25日(土) 13時38分

<東京大>禁止農薬23種保有…農学部の栽培実験でも使用毎日新聞

 東京大大学院農学生命科学研究科付属農場(西東京市)で水銀系農薬が使用されていた問題で、東大は25日、同農場の陸稲の栽培研究と農学部弥生キャンパス(東京都文京区)の水稲栽培実験でも使用していたと発表した。収穫されたコメは販売せずに廃棄されたという。また、これまでに所持が判明していたパラチオンを含み、計23種の禁止農薬の所持を確認した。

 東大によると、研究用陸稲では05〜08年に水銀系農薬が使用されたが、今年収穫されたコメを外部検査機関で検査したところ、水銀は検出されなかった。弥生キャンパスでは05〜07年にもみの消毒に使用され、現在、温室内の土壌の水銀含有量を外部検査機関で調査中という。同農場では11月30日から2日間、農場で生産した農作物を食べた住民に無料で健康診断を行う。

 ◇コメ販売量9トンに

 一方、一般に販売された水銀系農薬使用のコメは当初約4トンとしていたが、その後の調べで97年からの3年間で約9トンに上ることが判明した。このうち約3.8トンは同農場で販売され、残りは東大生協と地元企業のまかない用に使用されたという。【中村牧生】

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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081025-00000046-mai-soci