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2008年10月25日(土) 11時34分

職業訓練補助金読売新聞

不正受給新たに2件長井と鶴岡受講生を水増し

 県内の職業訓練法人で補助金の不正受給が相次いだ問題で、県は24日、職業訓練関連の全23団体を調査した中間報告を公表し、新たに長井職業訓練協会(長井市)と鶴岡産業能力開発学院(鶴岡市)の2法人が、受講生の水増しなどで補助金を不正受給していた実態が明らかになった。補助金に関する規定を誤って解釈したミスを含め、不正受給は5団体に拡大した。

 県は9月以降、今夏の緊急点検で「不適切処理はない」としていた19団体も対象に含めた全団体で、受講者の本人確認や経理状況などを調査してきた。

 県雇用労政課によると、長井職業訓練協会は2003〜06年度に、架空の訓練コースを設けて計82人分148万7000円を不正受給した。同協会は今年7月、約9276万円が簿外処理され、一部が使途不明になっていることも発覚している。

 鶴岡産業能力開発学院は03〜07年度、受講生を水増しするなどし、133人分148万7000円を不正受給した。事務担当者が「運営予算確保のためにやった」と話しているという。

 また、南陽市職業訓練協会(南陽市)と鶴岡職業訓練協会(鶴岡市)は、独立行政法人「雇用・能力開発機構」などからの訓練委託料を不適切に会計処理していた。鶴岡職業訓練協会では一部が使途不明。これで経理の不適切処理が判明したのは5団体となった。

 同課は「県の指導・検査に甘さがあった。不正防止対策を徹底する」として、年内に最終報告をまとめ、補助金返還などの手続きを進める方針だ。

http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/yamagata/news/20081024-OYT8T00740.htm