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2008年10月24日(金) 08時02分

自転車の96歳を書類送検 赤信号無視で死亡事故誘発産経新聞

 自転車の赤信号無視によってトラックの男性運転手=当時(53)=が死亡する事故が発生したとして、茨城県警取手署が重過失致死の疑いで、自転車に乗っていた取手市内の無職男性(96)を水戸地検竜ケ崎支部に書類送検していたことが23日、分かった。交通事故で自転車に乗っていた人の刑事責任が問われるケースは珍しいが、軽視されがちな自転車の交通マナーに一石を投じた形だ。

 調べでは、4月7日午前6時ごろ、取手市新町の国道6号交差点を自転車の男性が横断しようとした際、右からきたトラックと接触。男性は軽傷だったが、トラックは自転車を避けようとしたはずみで道路右側にある民家に突っ込んだ。運転手が内臓破裂で約3時間40分後に死亡した。

 現場は信号機のある交差点。自転車の男性は「(信号無視かどうか)はっきりしない」と話していたが、目撃者の証言やスリップ痕など現場の状況から、同署は男性の信号無視と断定。この“マナー違反”がトラックの死亡事故につながったと結論づけた。

 重過失致死罪は、5年以下の懲役または禁固か100万円以下の罰金。同署では「自転車も保険に入っていないと、民事裁判で大変なことになることを知ってほしい」と話している。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081024-00000078-san-l08