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2008年10月24日(金) 08時02分

国民新・沼田氏出馬見送り 民主とは「組めない」 京都産経新聞

 次期衆院選に京都5区での立候補を表明していた国民新党新人の元新聞記者、沼田憲男氏(61)が23日、突然立候補を取りやめる意向を表明した。同選挙区に新人で環境団体代表の小原舞氏(34)を立て、国民新党との協力態勢を模索していた民主党にとっては、はからずも「一本化」に成功した形。しかし、沼田氏は民主党への協力には否定的な考えを示しており、出馬辞退が選挙情勢に与える影響は不透明だ。

 沼田氏は記者会見で、同選挙区を地元とする自民党現職で元国土交通相の谷垣禎一氏(63)を「巨象」に例え、選挙区で谷垣氏に勝つには民主、国民新両党が結束して戦う必要性を強調する一方、民主党の姿勢が非協力的と判断したと説明。「私は正直(民主党と)手を組めないと思った。勝てない選挙をすることは支持者のためにならない」と話した。

 また沼田氏は、出馬辞退は党本部からの指示ではなく、個人の判断であることも強調した。

 かつての自民党の有力な支持組織で、郵政民営化に反対した「全国郵便局長会」は、支援する国民新党が推薦する民主党候補を支援する方針。ただ、同選挙区で郵便局長会と民主党がすんなりと協力態勢を作れるかどうかは不透明だ。

 民主党府連の田淵五十生幹事長は「突然の出馬辞退で驚いた」とし、沼田氏サイドとの協力態勢については「これまで沼田氏と接触したことはないし、冷静に見ないと判断が難しい」と慎重な見方を示した。

 一方、自民党府連の加藤盛司政調会長は「国民新党の主体性にかかわる問題。一度出るといって引っ込めたら、支持者への裏切りになるのではないか」と批判。自民党としての対応については「国民新党の動きにかかわらず、粛々と選挙をやるのみ」と話した。

 また、同選挙区に立候補する共産新人で元峰山町議の吉田早由美氏(57)の事務所は「コメントする立場にない」としている。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081024-00000040-san-l26