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2008年10月24日(金) 01時02分

<森町官製談合>業者側3人有罪判決 函館地裁毎日新聞

 北海道渡島管内森町が05年に発注した消防防災センター建設工事をめぐる官製談合事件で、談合罪に問われた中堅ゼネコン「東急建設」の当時の札幌支店副支店長、菅沢利昭被告(61)ら業者側3人に対し函館地裁は23日、懲役1年〜10月、執行猶予3年の有罪判決を言い渡した。岡田龍太郎裁判官は「町の関与の下、税金を不当に分配し不正に利益を上げた」と述べ、町が関与した官製談合だったと認定した。

 事件では前町長の湊美喜夫被告(79)ら7人が起訴されており、判決は初めて。湊被告は公判準備中で審理が始まっていない。

 3被告に対する量刑は、菅沢被告と同町の建設業者「星組渡辺土建」社長、渡辺英明被告(56)が懲役1年(求刑・同)、函館市の設備会社社長、藪下宏一被告(62)が同10月(求刑・同)=肩書はいずれも当時。

 判決で岡田裁判官は同町の入札について「従前から指名・落札業者を事前に協定し、町側も了解したうえで工事を発注する談合体質があった」と指摘。以前に東急建設と取引があった藪下被告が下請けの仕事にあり付こうと談合の仲介を持ち掛け、東急建設側も支店ぐるみで前町長への不正工作を行ったと判断した。【昆野淳】

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