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2008年10月24日(金) 18時59分

借金、従業員や知人からも…女性殺害容疑での51歳男スポーツ報知

 2億円の宝くじに当せんした岩手県一関市の無職吉田寿子さん=当時(42)=が殺害された事件で、殺人容疑で逮捕された元交際相手の元新聞配達員熊谷甚一容疑者(51)が、吉田さん以外にも消費者金融や経営していた会社の従業員、知人など多方面から借金を重ねていたことが24日、分かった。

 熊谷容疑者はこれまでの調べに「金銭をめぐるトラブルで吉田さんを殺害した」と供述。大船渡署捜査本部は、同容疑者が会社経営に失敗したほか、飲食店関係者の女性に多額の現金を渡していたとの情報もあり、借金を重ねていたことが事件の背景にあるとみて調べている。

 捜査本部や関係者によると、熊谷容疑者は岩手県陸前高田市で電子部品製造会社を経営していた際、複数の男性従業員から10万円ずつ借りていた。同社幹部だった男性にも「会社の運転資金が足りなくなった」と100万円の借金を申し込んだが、断られた。会社は経営が行き詰まり、2005年12月に破たんした。

 昨年2月に吉田さんの預金通帳や印鑑が見つかった陸前高田市の家には、熊谷容疑者名義で額面800万円や500万円などの消費者金融の借用書や督促状が散乱していたという。

http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20081024-OHT1T00280.htm