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2008年10月23日(木) 09時59分

ゴーサインの知事「複雑」中国新聞

 山口県上関町への上関原発建設で、二井関成知事は22日、建設用地の埋め立てにゴーサインを出した。同町祝島の住民を中心に反対運動が続く中での判断を迫られただけに、二井知事は記者会見で複雑な心境を吐露。中国電力には安全確保をあらためて要請し、地元への配慮をにじませた。

 二井知事はこの日、県庁で会見し、審査は国の委託を受けた法定受託事務で、県の裁量がなかったと繰り返した。原発立地や安全性の問題も審査対象外だったとし、「知事には権限がない」と説明した。さらに「上関町、祝島の皆さんの心情を考えると、決して喜んで交付するものではない。今も複雑な思いはある」と語った。

 県によると、今回の埋め立て免許の3週間の縦覧期間中に利害関係人から441通の意見書が県に提出された。縦覧終了後も意見書は相次ぎ、21日時点で1457通が届き、大半は埋め立て反対の内容だった。

http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn200810230028.html