2008年10月23日(木) 22時14分

【麻生首相ぶらさがり詳報】妊婦死亡「悲惨な話だ」（２３日午後）（産経新聞）

　麻生太郎首相は２３日午後、首相官邸で記者団に対し、東京都内で７カ所の病院に受け入れを断られた妊婦が脳内出血で死亡したことについて「悲惨な話だ。厚生労働省に対応を指示した」と述べた。ぶら下がり取材の詳報は以下の通り。

【ＡＳＥＭ出席】

　——アジア欧州会議（ＡＳＥＭ）で、金融危機問題など重要なテーマがたくさんあるが、日本としてどのようなメッセージを打ち出していくか

　「ＡＳＥＭっていうのは、もともと日本とアメリカ、ヨーロッパとアメリカとの関係は深い。しかし、ヨーロッパと日本、ヨーロッパとアジアの関係は細いというのが始まりで、このＡＳＥＭっていうのをつくった経緯があります。従って今回、アジアの金融状況、ヨーロッパの金融状況に関しての情報交換量は日本の新聞を見ても極めて細い。アメリカの話はよく出ますけど、ヨーロッパの情報はそんなに出ているとはとても思いませんから、そういった意味ではアジアの各国とヨーロッパの各国がいろいろな情報を交換する、極めて有意義だと思います」

【追加経済対策】

　——与謝野馨経済財政担当相、与党政調会長が追加経済対策案の中間報告の説明に来ていたが、説明を受けて新たな具体的な指示はしたか

　「出しましたよ」

　——聞かせていただけないか

　「うかつに言うと危ないんじゃないかねー。こういう話に乗せられるというのはいかがなものかなと思いますけど。基本的には、今、出した中でいろいろ出てきてましたけど、いくつかの点を言ったのは、住宅ローン減税については過去最大のとこに引き上げるというのが１点。それから、いわゆる道路特定財源の一般財源化は、地方に１兆円。もう１点は、中期のいわゆる税体系のプログラムというものっていうのは、きちんと書き上げて出してこないとだめ、いう話を言ったのが３つ。大きなところでいえばその３つです」

　——財源についてはどうか

　「だから今財源言ったじゃないか」

　——中期の税体系プログラムには消費税は含まれるのか

　「いろいろなことが考えられると思いますよ。だからこれをきちんとした形で、今この景気がどんどん落ちているときに、消費税なんていうことを考えている人はいないと思いますよ。しかし、中期的には、これ景気がなおってきたときには、いわゆる、なんていうの、介護とか福祉とか、そういった社会福祉関係含めてこれは足りなくなることははっきりしてますから、そういった意味では消費税というのはそういったものに含めて考えられるもんだと思いますから。今とはいいません。だから中期的なことと申し上げてるんで、その時期がどれくらいかというのは、これ今から検討しなくちゃいかんと。私は今年とか来年とかいう種類の話とは思いませんね」

　——裏付けとしての２次補正予算で…

　「あ、２次補正、あんた今、まだ原案も出ていないんだから補正なんか話ありません」

【麻生グループ】

　——首相がかつて社長を務めていた株式会社麻生以前の「麻生セメント」が、パネル材に欠陥があることをあらかじめある程度認識をしていながら、それを販売したものが九州新幹線の高架橋の建設に使われていたという報道があったが、事実関係と受け止めを

　「これちょっと正直言って、全然経営にタッチしなくなってもう３０年ぐらいになりますんで、今その内容について全く知りませんので、ちょっとうかつなことは言えん。ただ、これ知っててやったとなりゃ、いかがなものかと思われるな。ちょっと、知っててやってたという事実が、本当だったら、あなたのいう話が本当だったなら問題」

　—— 一般論として、いつも経営者の感覚でと首相は言うが、これ一般論としてやはり…

　「明らかに欠陥と思ってて売ったというのが事実とするならば、それは確かに問題。これは当然これは対応して、そこで事故が起きてるっていう訳じゃないだろうけども、少なくともそれに対して、きちんと補修、対応するというのは当然だと思いますけどね」

【妊婦死亡】

　——都内で妊婦が７カ所の病院で診察を断られ、亡くなった。今日、厚生労働省も聞き取り調査すると表明しているが、改めて首相から対策について大きな方針を話していただきたい

　「基本的に、なんであの日に（記者団が）聞かないのかと思いましたね。あの日はあれが一番の問題だと、僕はそう思ったんですけど、みなさん聞かれなかったんで、へーっていう感じが正直。ものすごい悲惨な話ですよ、痛ましい。しかも脳内出血だったかね、脳梗塞（こうそく）、脳内出血だったかな、してたという事実が伝わらなかった等々、こらいかがなものかと、正直なところですな。どうしてそれがそこの病院から、最初診療所かけていったんだろうから、その診療所から伝わらなかったのか、伝えてなかったのか、気がつかなかったのか、ちょっとその内容知りませんけれど、脳内出血している状況で行ったというのは、ちょっと回されるっていうのは、ちょっと事情が、なに、正確に伝わっていなかったというところが一番の問題であると。こら厚生労働省としてきちんと対応しないと、この種のことはまた起きる、そうしょっちゅう起きる話ではありませんけれども、そういった話はいかがなものかと思いますな。だからきちんと対応やれという話はしました」

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