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2008年10月23日(木) 21時07分

<ASEM>金融危機への対応焦点に 首脳会議24日開幕 毎日新聞

 【北京・大塚卓也】アジアと欧州の関係強化を目的とするアジア欧州会議(ASEM)首脳会議が24、25の両日、欧州連合(EU)議長国フランスのサルコジ大統領や日中韓の首脳らが参加して北京で開かれる。議長国・中国は、米国発の金融危機への対応策を最優先課題に位置づける方針で、危機克服に向けて協調行動を示せるかが最大の焦点になる。

 EUは、国際通貨基金(IMF)や世界銀行など米主導の国際金融体制の改革を主張。今回のASEMで、多額の米ドル建て資産を抱えるアジア諸国と改革への共通認識を形成し、米国で来月開かれる世界20カ国・地域(G20)の緊急首脳会議を主導したい意向だ。

 中国外務省の秦剛副報道局長は23日の会見で「東南アジア諸国連合(ASEAN)と日中韓3国が外貨準備を出し合って基金を創設する構想などについても積極的に議論したい」と語った。

 今会議では、気候変動、エネルギー、食糧価格高騰など地球規模の他の課題への対応も重要議題に位置づけられている。

 【ことば】アジア欧州会議(ASEM) 欧米関係に比べて希薄な欧州・アジア関係を強化するため96年に発足した地域間対話の枠組みで、現在、45カ国・機関が傘下に収まる。意見交換のテーマは政治・経済・社会・文化など多分野に及び、来年にはエネルギー安全保障の会合も開かれる予定。首脳会議は2年ごとに開催され、今回で7回目。

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