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2008年10月23日(木) 20時35分

「違法な懲戒請求」と賠償命令=男性弁護士が勝訴−大阪地裁時事通信

 「理由のない懲戒請求で名誉や信用を傷つけられた」として、大阪弁護士会所属の男性弁護士(51)が、保険金の支払いをめぐる交渉相手だった大阪府の夫婦を相手に500万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、大阪地裁は23日、50万円の支払いを命じた。
 村岡寛裁判長は「懲戒請求は交渉から弁護士を排除する不当な目的に基づいており違法」と指摘。「根拠のない請求でも、弁護士は弁明や反論に追われ、社会的信用にも影響を与える」と述べた。
 判決によると、夫婦は死亡した息子の保険金支払いをめぐって保険会社とトラブルになり、10回以上も街宣車で抗議するなどした。交渉を受任した弁護士は街宣活動をやめるよう警告したが、夫婦は2005年、「会社との交渉を妨害した」などとして同弁護士会に懲戒請求。弁護士会は認めず、日弁連への異議も棄却された。 

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