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2008年10月22日(水) 10時15分

薄型こんにゃくゼリーはいかが?Oh! MyLife

 こんにゃくゼリー製造・販売を即時禁止すべきという意見に対し、消費者の反対署名運動が続いている。

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 野田聖子議員の言葉を借りるなら、「こんにゃくゼリーもお餅同様、のどに詰まりやすいものだという常識を、そろそろ多くの国民が共有すべき」なのではないだろうか。

 中国でも、こんにゃくは健康食品として愛され、「こんにゃくゼリー」は複数の企業が商品化している。

 日本での一連の騒動を知り、上海在住者として、何か良い案がないものかと身近で調査したところ、こんにゃくが入っているか否かに限らず、ポーションタイプのゼリー菓子は、いずれも5歳児以下の食用を禁じていることに気づいた。

 また、こんにゃくゼリーの形は大きく分けて、3種類あるのも特徴だ。

 日本と同様のポーションタイプ、クラッシュタイプに加え、3歳児以下の食用を禁じる「薄型タイプ」のものがあるのだ。

 縦8.5センチ、横6センチ。一番厚い部分が、5ミリほど。ネットショップやコンビ二で見かけることが多い。外袋だけでなく、中の小袋1つ1つにも、年齢制限の表示とともに、「一口で食べきってはいけない。お年寄り、子どもが食べる時は補佐が必要」と念押しの表記がある。

 食べてみた。口に入れた時の触感は、ポーションタイプに比べると少し柔らかく感じるが、箸で持ち上げたときは、「葛きり」のような軽さではなく、「板こんにゃく」の薄切りのような重みと弾力を感じた。

 続いて、袋の角を4センチほどカットしたものと、上部を全てカットしたものを準備し、切り口から直接吸い出しながら食べてみた。すると、角を4センチほど切ったものでは、1回の吸い込みで、一袋全てを吸いこむことはできなかった。

 一方、上部を全て切り開いたものを、注意書き無視で、無理やり、いっぺんに口の中に押し込んでみたところ、量が多過ぎて、苦しいだけでなく、細かく噛み切るまでに時間を要した。

 中国こんにゃく協会のホームページによると、「中国は、こんにゃくを2000年前から栽培し利用してきたが、正式に、こんにゃく産業が形成されたのは、20年ほど前」とか。

 紹介した薄型タイプの商品の袋には、「日本風味」と書かれている。製造・販売している福州聞名食品有限公司は、こんにゃく加工食品を2005年に商品化したもよう。

 マンナンライフが製造を一時中止したポーションタイプの「蒟蒻畑」は、17年前に商品化されている。中国企業が、こんにゃく加工食品を研究・開発する過程において、日本の商品は、確実に、研究材料になっただろう。

 こんにゃくをゼリー菓子に用いることを禁止する国もあるなか、日本企業の長年の努力を無駄にしないためにも、食用可能年齢の設定や、「薄型」形状の導入など、製造・販売続行に向けた企業努力を続けてほしいと切に願う。

(記者:長島 美津子)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081022-00000003-omn-soci