記事登録
2008年10月22日(水) 10時10分

超スローな銀塩トイカメラ遊びOh! MyLife

 先日、小包が届いた。中を開けると「当選おめでとう」というハガキと共にカメラが入っていた。ハガキの内容を読むと、数ヶ月前に雑誌の懸賞に応募した商品だった。カメラはHOLGA135BCというトイカメラであった。

ほかの写真を見る

 記憶をたどっていくと、確かに雑誌のアンケートに答え、希望の商品を書きFAXで送ったことがあった。しかしそのことはすっかり忘れていた。

 HOLGA135BCはボディーが安いおもちゃの様なプラスチック。シャッター速度は1/100のみ、レンズはブラスチックでf8の47mm。焦点方式は手動で、くるくる軽く回ってしまい、これまた、頼りのないもの。絞りもお天気マークの「太陽」と「雲」があるだけの気休めのもので、説明書にも気休め程度と書かれている。

 トイカメラといえば、LOMO(ロシア製)や120フィルムを使用するHOLGA(中国製)が知られている。今回送られてきたHOLGAは35mmフィルムを使用する。今でもこれらのカメラの熱烈な愛好者がいるという。

 早速手元にあったフィルムを入れ、日常をスナップした。撮り終わると、いつもの写真屋さんに現像とCDへの書き込みを頼んだ。

 仕上がりの画像を見て、フィルムが正しく送られていない写真もあったが、どこか面白い画像が多かった。

 デジカメ全盛の時代、失敗を根絶するかのごとく進化を遂げているデジカメ。そんな中でトイカメラは失敗の中に面白さを感じさせてくれる銀塩カメラといえるだろう。

 ただ、写真の基礎をある程度知った上で、このカメラで主体的に作画する動機がなくては、単なる失敗写真が出来上がるだけで、すぐに飽きがくるかもしれない。

 シャッタースピードが1/100秒、絞りがf8という、カメラの機能と使用するフィルム感度と撮る条件を考慮した上で使用するなら、面白いカメラといえるかもしれない。

 たまにはデジカメを持つ手にトイカメラを持ち、被写体との対話を楽しみながら、機能が限定された超スローな銀塩カメラ遊びをしてみるのも良いものだと思った。

(記者:渡辺 良一)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081022-00000000-omn-ent