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2008年10月22日(水) 00時16分

<農地>転用目的隠し組事務所を建設…4容疑者逮捕 埼玉毎日新聞

 暴力団事務所に使う目的を隠して農地を宅地に転用したとして、埼玉県警捜査4課と久喜署は21日、同県久喜市上清久、指定暴力団山口組系暴力団会長、中村正一容疑者(55)ら4人を農地法違反と電磁的公正証書原本不実記録・同供用の疑いで逮捕した。県警によると、暴力団事務所の取り締まりに農地法を適用したのは全国初という。

 他に逮捕されたのは▽同組幹部の関根幹雄(56)▽同組幹部で関根容疑者の長男裕一(30)▽不動産会社社員、古谷政人(41)−−の3容疑者。

 調べでは4人は06年11月ごろ、幹雄容疑者が所有する久喜市内の農地に組事務所を建てる際、裕一容疑者の住宅を建てると偽って市農業委員会に転用許可を申請。翌月に知事の許可を得た上で07年5月、法務局で農地を宅地へ地目変更登記した疑い。

 県警によると、事務所が建てられた農地はかつてナシ畑だったが、その後は長年遊休地だったという。07年6月に2階建て住宅が完成した後、裕一容疑者が住んだことはなく、当初から中村容疑者が会長を務める暴力団の組事務所に使っていたという。【浅野翔太郎】

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081022-00000002-mai-soci