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2008年10月21日(火) 00時01分

ピザ生地にメラミン混入 東日本のサイゼリヤ中国新聞

 イタリア料理店をチェーン展開する「サイゼリヤ」(埼玉県吉川市、正垣泰彦しょうがき・やすひこ社長)は二十日、提供したピザの原料の一部に、微量のメラミンが混入していたことを明らかにした。ピザが提供されていたのは東日本の十五都道県、五百四十二店舗。健康被害の訴えはないという。

 厚生労働省などによると、メラミンが混入していたのは中国・広東省の「金城速凍食品有限公司」で製造された冷凍のピザ生地で、生地を作る際に使う全脂粉乳に含まれていたとみられる。食品会社「ザ・ベスト創食そうしょく」(東京都大田区)が約四万八千枚に当たる五・七トンを輸入し、全量をサイゼリヤの神奈川工場に納入した。

 サイゼリヤは、十月一日から二日にかけ提供し、すべて消費されたと説明。三日以降の食品には問題の原料は使っていないとしている。

 厚労省は、金城速凍食品有限公司の食品を輸入した業者がほかにないかを調査している。

 サイゼリヤは厚労省の指示で、民間検査機関の日本食品分析センター(東京)に検査を依頼。ピザ生地の一部からメラミン四・三ppmが検出されたという。

 サイゼリヤによると、ピザ一枚に換算すると大人の一日の摂取許容量の約六十分の一に当たる量で、健康に影響はないとしている。

 同社はホームページに「お客さまに多大なご迷惑、ご心配をおかけした」などとするおわび文を掲載。店舗にもおわび文を張り出した。

 さいたま市の店舗を友達と一緒に利用した女子短大生(19)は「友達とのおしゃべりによく使う店なので心配です」と驚いた様子だった。

http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp200810210076.html