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2008年10月20日(月) 01時52分

<使途不明金>愛知・農水事務所300万円 私的流用の疑い毎日新聞

 愛知県の地方機関で多額の裏金が発覚した問題で、県新城設楽農林水産事務所で01〜03年度、約300万円の使途不明金が生じていたことが19日、県の調査で分かった。職員が事務用品を業者に架空発注し、代金を私的に流用した疑いがあるという。県は近く県警に業務上横領容疑などで告訴するか被害届を出す方針。県警は既に業者側から任意で聴取を始めているという。

 県によると、今年5月の会計検査院の調査で同事務所の「預け金」を指摘され、6月から県独自で調査。業者側の売掛台帳から、納品のないままとなっている入金があることが判明した。金を職員が私的流用した疑いがあるとみて当時の職員ら約40人を聴取したが、関与を否定され、8月に県警に相談していた。

 使途不明金はいずれも事務用品などの購入に充てる県費の「需用費」。業者側に架空発注する手口は「預け金」と同じだが、県農林水産部の永田清部長は「預け金は公的に使用する目的があったが、今回(の使途不明金)は当初から犯罪性が高い」と指摘した。業者は横領などへの関与を否定しているが、業者側への対応も「警察と相談して判断する」という。【月足寛樹、丸山進】

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