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2008年10月19日(日) 03時03分

向精神薬20万錠が不明、大阪の診療所で…横流しの疑いも読売新聞

 大阪府大東市の診療所で、不眠症治療などに使われる向精神薬「エリミン」が、今年7月までの2年間に計約20万錠も所在不明になっていることが、近畿厚生局麻薬取締部の調べでわかった。

 同取締部は、違法に横流しされた疑いがあるとみて麻薬及び向精神薬取締法違反(譲渡目的所持)容疑で診療所などを捜索するとともに、自宅にエリミン約130錠を隠し持っていたとして今月、元事務長(55)を同法違反容疑で書類送検した。2年間だけで数千万円分が流出した可能性があるとみられ、流出先などを調べている。

 同取締部は7月下旬、診療所や管理責任者の元事務長宅を捜索。この診療所には心療内科や精神科はないにもかかわらず、毎月、同規模施設の数倍にあたる約1万錠のエリミンを購入していた。

 しかし、診療報酬明細書上、月平均約2000錠しか処方しておらず、2年前から毎月8000錠前後が所在不明になっていることが判明した。

 エリミンは錠剤型の向精神薬で、一般名はニメタゼパム。「陶酔感が得られる」などとされ、大量に摂取すると、幻覚や妄想などの症状が出る。インターネット上などで違法に取引されており、1錠200〜300円の値が付くこともあるという。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081018-00000061-yom-soci