記事登録
2008年10月19日(日) 22時41分

チェコ共産政権に抵抗→実は密告者?作家クンデラ氏に疑惑読売新聞

 【ウィーン=石黒穣】小説「存在の耐えられない軽さ」で知られるチェコ出身の作家ミラン・クンデラ氏(79)が20歳の時、西側の諜報(ちょうほう)員だった青年の所在を警察当局に密告していた疑惑が持ち上がり、「共産政権の抑圧に抵抗した作家」としての立場を根底から覆されかねない状況となっている。

 共産政権下の人権侵害を究明しているプラハの機関が、1950年3月14日付の警察の記録を発見し、このほど地元誌が内容を報じた。それによると、西ドイツに亡命し、諜報組織に加わったチェコスロバキア軍元兵士がプラハに潜入した際、知人から立ち寄り先を聞かされたクンデラ氏が警察に通報。元兵士は逮捕され、ウラン鉱山での強制労働を含め、14年間服役した。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081019-00000030-yom-int