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2008年10月18日(土) 20時23分

尾道に7年ぶり映画館復活 市民らの募金実る産経新聞

 「映画のまち」として親しまれながら、映画館がなかった広島県尾道市に18日、市民らの募金などで映画館「シネマ尾道」がオープンした。市内での映画館の復活は7年ぶりで、レトロな雰囲気の建物が、尾道の新たな“顔”として観光客らの注目も集めそうだ。

 小津安二郎、大林宣彦両監督の映画作品などの舞台として知られる尾道だが、テレビや家庭用ビデオ機の普及で、多くの映画館が相次いで閉館。平成13年からは常設の映画館がなくなっていた。

 このため、市民らが4年前に「尾道に映画館をつくる会」を設立し、自主上映会などで募金活動を展開。集まった資金で、JR尾道駅前にあったかつての映画館の建物を改修し、機材や座席も、閉館した別の映画館から格安で譲り受け、開館にこぎ着けた。

 オープン初日は、子供の死を乗り越えていく夫婦を描いた邦画「ぐるりのこと。」(平成20年)を上映。作品を手がけた橋口亮輔監督のトークショーも開催するなどし、多くのファンが門出を祝った。

 運営団体の河本清順・代表理事(31)は「映写機が火災で焼失するなどのトラブルで、当初の予定より半年遅れの開館となりましたが、映画ファンや市民の方たちと、この映画館を末永く育てていきたい」と話していた。

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