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2008年10月18日(土) 19時51分

<新聞協会賞>大島記者が受賞講演 アスベスト被害報道で毎日新聞

 08年度新聞協会賞受賞記者講演会「報道の現場から」が18日、横浜市中区の日本新聞博物館であり、アスベスト被害の情報公開と被害者救済に向けた一連の報道で受賞した毎日新聞大阪本社科学環境部編集委員の大島秀利記者ら3人が講演した。

 大島記者は約8年間にわたってねばり強く報道を続け、厚生労働省の情報開示を引き出した経緯を説明。「せめて(本人や遺族に対して)補償や企業による謝罪を、という気持ちで書いてきた」と思いを語った。

 一方で「早い人だと記事を書いて20日くらいで訃報(ふほう)が届いた。記事の後に訃報が追いかけてくる。その連続だった」と涙ぐむ場面も。「亡くなった患者やご遺族、支援者の姿を見ていると、体が反射的に記事を書かなければならなくなっていた」と振り返った。

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