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2008年10月18日(土) 16時59分

原「巨人の勢いで景気回復」日本の命運託され…夕刊フジ

 原監督の背中に“日本列島”がのしかかる!? メークレジェンドを成し遂げた巨人だが、勝利の美酒に酔う間もなく、早くもピリピリムードが漂っている。

 17日に都内のホテルで行われた「読売巨人軍 セ・リーグ優勝祝賀・クライマックスシリーズ激励会」。会場を沸かせたのはやはり、ユーモアと毒をたっぷり含んだ渡辺球団会長のあいさつだった。

 「私の経済的経験則によりますと、巨人が勝ったときは景気が良くなり、中日が勝った年は不況になる」とした上で、「いま日本を覆っている不況は世界恐慌。巨人の勢いで、アメリカのダウ平均株価を1万ドルに上げることはできるわけがないが、せめて日本列島は不況の波を防ぎ、日本列島だけは繁栄してもらう。それは巨人軍にできることだと確信いたします」とぶち上げた。

 実に痛快なジョークだが、実際のデータは必ずしも渡辺会長の「経験則」とは一致しない。日経平均株価の下落率ワースト10は、すべて巨人優勝年が独占しているのだ。一方で、星野阪神の優勝に沸いた2003年に日経平均が1年で25%近く上昇するなど、阪神の優勝と株価の上昇には連動性がみられるという説も。

 いずれにせよ、日本列島の命運まで託された(?)原監督。優勝ムードに浸るわけにもいかず、「主筆(渡辺会長)もオーナーも言われた通り、まだ戦いのまっただ中」と応じるしかなかった。

 渡辺会長は既に原監督の来季続投こそ明言しているが、契約年数など条件面はまだ流動的。滝鼻オーナーも夕刊フジの取材に「年数? そういう話はまだやめておきましょう。後が残っている。去年CSで悔しい思いをしていますからね」と含みを残している。

 13ゲーム差を大逆転した指揮官の手腕は手放しで称賛されてもよさそうな気もするが、この日の激励会出席者の間からは「もし、セ・リーグが今年のような展開で、かつCSがなく、リーグ優勝=日本シリーズ進出決定だったら、球界の盛り上がりも、原監督の評価も、こんなものではなく物すごかったのではないか」との声も洩れていた。

 まだ2つ大勝負を残している原監督。逆境去って、また逆境の状況を突破できるか。

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