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2008年10月18日(土) 21時47分

<補助金>愛知県幹部ら「私的使用ないが…」不正経理指摘で毎日新聞

 会計検査院が国の補助金を巡る12道府県の不正な会計処理を指摘したことを受け、最も額が多かった愛知県などが18日会見し、謝罪した。

 1億3000万円の不正処理が発覚した愛知県は、鉛筆などの事務消耗品を大量に購入したように装って国からの補助金をプールしたり、本来の目的とは異なる業務でアルバイトを使い、国の補助金を充てたりしていた。

 愛知県庁で会見した建設部の湯山芳夫部長は「私的に使っていなかったとはいえ、自由に使える金があった。それは県民からみれば裏金と言われても仕方ない」と謝罪した。

 一方で、ある県幹部は「国も事務的予算が余ると困るから、本音は返却を望んでいない。あうんの呼吸でプールしていた側面もある」と語った。

 約1億1500万円と2番目に不正処理額が多かった岩手県は、農林水産部などが事務用品などを購入した形にして、実際は業者に補助金をプールさせ、「預け」として管理させるなどしていた。

 県は18日夜、県庁で会見し、内訳について、「預け」約2000万円▽会計処理したものと別の物品を納入させる「差し替え」約800万円▽補助事業と直接関連のない事業で働いた職員の賃金約2200万円▽同じく旅費約2400万円−−などと説明した。

 高前田寿幸・農林水産部長は「不適切な処理だったが私的流用などはない。裏金が私的流用を指すのであれば、当たらない」と話した。会見前、達増拓也知事は取材に「グレーゾーンというか、これなら良いと思って支出した部分もある」と語った。【念佛明奈、月足寛樹、影山哲也】

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081018-00000113-mai-soci