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2008年10月18日(土) 21時27分

<米最高裁>共和党側の訴え棄却 新規有権者登録20万件で毎日新聞

 【ワシントン大治朋子】米連邦最高裁は17日、大統領選で激戦が予想される中西部オハイオ州で、公的記録と食い違いのある新規の有権者登録約20万件に関し、州共和党関係者が調査と郡選挙管理委員会への情報提供を州政府に求めていた訴えを退けた。新規登録者の多くは民主党候補オバマ上院議員の支持者とされ、共和党側は「不正登録」を強調。民主党側は「オバマ票を減らすのが狙い」と激しい論戦を繰り広げていた。

 米メディアによると、同州では今年1月以降、有権者66万人が新たに登録。しかしその約3分の1の情報が、免許証などの記録と一致していなかった。

 同州では04年の大統領選でも激戦となり、ブッシュ大統領が民主党候補ケリー上院議員を約12万票の小差で破った。今回問題となっている20万票はそれを上回る。共和党候補のマケイン上院議員が最近支持率で劣勢だけに、共和党側は連邦地裁に提訴。州政府は「調査は行うが、情報提供はしない」と反論した。州政府は連邦地裁、高裁で敗訴したが上告。最高裁は原告の適格性に疑問を示して訴えを退けた。

 州務長官は民主党員で、州共和党は「疑惑を放置している」と批判する。しかし、民主党側は「共和党員の多い選管はスペルミスでも投票権を奪いかねない」と逆に共和党側に疑いの目を向けている。

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