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2008年10月17日(金) 20時47分

盲学校弁論大会 福島で開催 鈴木さんが優勝毎日新聞

 第77回全国盲学校弁論大会全国大会(主催・全国盲学校長会、毎日新聞社点字毎日、毎日新聞社会事業団、特別協賛・住友グループ広報委員会、日本公文教育研究会)が17日、福島市森合町の福島県立盲学校で開かれた。全国の予選を勝ち抜いた9人が出場し、「踏み出す」という演題で語った同県立盲学校高等部普通科3年、鈴木祐花さん(18)が優勝した。

 ◇「家族や友だちに喜び伝えたい」

 優勝した福島県立盲学校3年の鈴木祐花さん=同県二本松市=は「信じられない。いつもそばで支えてくれる家族や友だちに喜びを伝えたい」と声を弾ませた。

 弁論では昨年、一般の私立高の夏期講習に参加した体験を語った。「休み時間にお弁当のいいにおいがして、男子の早弁が分かり新鮮でした」「点字盤を打ってみたい男子の行列ができました」など、在校生たちが自然に接してくれたことを紹介。「私が勝手に健常者と障害者の間に厚く見えない壁を作っていた。(参加して)世界が大きく広がりました」と力強く語った。

 鈴木さんは生まれた時から目が不自由で、現在は左目が全く見えず、右目も光を感じるだけという。大学進学を目指しており、将来は「地域で障害者をサポートできる仕事に就きたい」と話した。【西嶋正法】

 ◇他の入賞者は次の通り。(敬称略)

 《準優勝》東京都立八王子盲学校高等部専攻科理療科2年、北村浩太郎(36)

 《3位》岐阜県立岐阜盲学校高等部保健理療科2年、森嶋悦子(58)

 《優秀賞》大阪府立視覚支援学校専修部保健理療科2年、高山純和(54)▽北海道高等盲学校高等部普通科1年、長岡裕也(15)▽香川県立盲学校高等部普通科1年、坂部成(16)▽佐賀県立盲学校高等部専攻科理療科2年、永池貴弘(36)▽新潟県立新潟盲学校高等部専攻科理療科1年、佐藤成美(18)▽山形県立山形盲学校高等部普通科2年、大泉桃子(16)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081017-00000019-maip-soci