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2008年10月17日(金) 20時26分

<振り込め詐欺>全国で被害7億円超 有人ATMが盲点毎日新聞

 10月を振り込め詐欺「撲滅強化推進月間」として被害防止に取り組んでいる警察庁は17日、1〜14日までの被害状況の中間集計を発表した。認知件数は621件、被害総額は約7億1331万円。被害が集中するとみられた無人のATM(現金受動受払機)やコンビニに比べ、行員などがいる有人ATMでの被害が全体の40.4%を占め、盲点になっていた。警察庁は金融機関へさらに協力要請するなど対策を強化する。

 このままのペースで推移すれば、昨年10月(1760件、約25億9638万円)や、今年に入って最も被害が大きかった4月(2218件、約33億2661万円)に比べ、被害は減少する見込み。警察庁はATMへの警察官配置などで一定の効果はあったするが「まだまだ予断を許さない状況」と結果を深刻に受け止めている。

 警察庁は今年1〜8月までの被害状況(1万5301件、約213億9626万円)と中間集計を比較分析した。手口別ではATMが事件の舞台となる還付金詐欺の割合が25.9%から9.0%と減った。送金手段別にみるとATM利用の割合が71.2%から60.5%に減少。さらに中間集計を有人、無人、コンビニ別に分析したところ、有人が最も多く全体の40.4%を占めていることが分かった。【河嶋浩司】

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