記事登録
2008年10月17日(金) 19時15分

<米国>ウォール街で5000人デモ 公的資金注入に反対し毎日新聞

 【ニューヨーク小倉孝保】米政府が大手銀行などに公的資金2500億ドル(約25兆円)の資本注入を決めたことを受け、国民の一部から激しい不満の声が上がっている。16日にはニューヨーク・ウォール街の証券取引所近くでデモがあり、参加者は「税金を使って億万長者を救うのか」と怒りをあらわにした。

 デモは大統領選にも立候補している環境・消費者問題運動家のラルフ・ネーダー氏が呼びかけた。ニューヨーク証券取引所脇の合衆国旧議事堂前には、「ウォール街の犯罪者を刑務所へ」「社会主義が資本主義を救う」などと書かれた横断幕が張られ、集まった約5000人は「ウォール街ではなく労働者を救え」「貧者の血を富む者の財産に当てるな」となどと叫んだ。

 ネーダー氏は「カジノ(ばくち)経済の失敗のツケを、一般国民が支払うことになった」とブッシュ政権を批判、デモ参会者から大きな拍手が起こった。

【関連ニュース】
金融危機:他の商品にも損失波及、対応難しく…米金融大手
JPモルガン:純利益84%減 7〜9月
金融対策:米政府が金融機関に約25兆円の資本注入
三菱UFJ:モルガンへ前倒し出資 株価反発に好影響
リーマン:破綻で派生商品9割消滅

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081017-00000090-mai-int