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2008年10月17日(金) 12時31分

NOVA元社長らを提訴…元受講生、1600万円賠償求める読売新聞

 英会話学校「NOVA」(破産手続き中)の元受講生24人が、元社長・猿橋(さはし)望被告(57)(業務上横領罪で起訴)ら旧経営陣10人と「あずさ監査法人」(東京)など2監査法人に対し、未返還の前払い受講料分計約1600万円の賠償を求める訴訟を17日、大阪地裁に起こした。

 訴状によると、原告は2002〜07年に大阪や兵庫、東京などの教室に通っていたが、最高で1人約130万円の前払い受講料が返還されず、損害を受けた。

 原告側は〈1〉長期契約を勧誘し、契約金を莫大(ばくだい)な宣伝広告費などに流用した〈2〉一定の前払い受講料を売り上げに計上していたのは粉飾決算にあたる−−などと主張。猿橋被告は違法な経営を推進、当時の取締役や監査役は監視すべき義務を怠った、と訴えている。

 提訴後、記者会見した「NOVA被害対策大阪弁護団」副団長の吉田実弁護士は「前払い受講料はどこに消えたのか。30万人とされる戦後最大の消費者被害を引き起こした旧経営陣らの責任を徹底追及したい」と話した。

 猿橋被告は、社員の積立金3億2000万円を横領したとして7月に起訴された。NOVAは昨年10月、大阪地裁に会社更生法の適用を申請。翌11月、破産手続きの開始決定を受けた。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081017-00000023-yom-soci