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2008年10月17日(金) 07時07分

1区中山氏「やっぱり出たい」 自民党員 総スカン西日本新聞

 自民党の中山成彬前国土交通相(65)=衆院宮崎1区=が次期衆院選不出馬の撤回を検討していることがわかった16日、県内の党員からは「頭のヒューズが飛んでいるのではないか」「宮崎県の恥。自民県連を壊す気か」と、まさかの翻意に猛反発する声が相次いだ。長年の支持者でさえも「裏切られた思いだ」と中山氏との決別を宣言。後任選定を公募で進める県連の幹部は「めちゃくちゃなことをする政治家だ」と怒り心頭に発した。

■「めちゃくちゃなことする」「宮崎の恥」「県連壊す気か」

 一連の失言問題で国交相を辞任、今月4日の不出馬表明からわずか約10日後の無責任発言に、県民世論からも批判を呼びそうだ。関係者によると、中山氏が支部長を務める第1選挙区支部の会合が16日、宮崎市で開かれ、中山氏は次期総選挙について「やっぱり出たい」と発言。会合には後援会幹部ら約30人が出席していたという。

 14人が応募した県連公募制には、中山氏とは積年の確執がある上杉光弘元自治相(66)も応募。18日に公認申請候補が決定されるが、上杉氏が有力視されており、これが、「中山氏には許し難かったのだろう」(県連関係者)との見方だ。

 ある地域支部長は15日に中山氏から「第1選挙区支部を集め、意見をききたい」などと不出馬撤回をにおわせる相談があったという。この支部長は「不出馬を表明しながら何を言うのか。上杉氏と手を握ることはできないのか」と訴えたといい、16日の会合にも出席しなかった。「裏切られた。もう中山から遠ざかる」。

 別の地域支部長は「自民党つぶしだ。不出馬を撤回するなんて、一地方議員でもそんなばかなことはしない」と痛烈に批判。ほかの支部長も「意味不明だ。物事を考えるヒューズが飛んだっちゃないやろうか」と、半ばあきれ顔で語った。

 「後継は心配しなくても大丈夫。県連がちゃんと後継者を探しますよ。私が口を挟む立場ではない」と発言していた中山氏。1区の混乱が沈静化しようとした矢先だっただけに、自民県議の1人は「県連を笑いものにしようとしている」と憤った。県連は17日に緊急役員会を開き、公募制を予定通り進めることを確認する。

=2008/10/17付 西日本新聞朝刊=

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081017-00000005-nnp-l45