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2008年10月17日(金) 02時31分

<詐欺>偽セキュリティーソフト買わせる…被害拡大中毎日新聞

 架空のセキュリティーソフトをクレジットカードで買わせるコンピューターウイルスによる詐欺被害が拡大している。ウイルスはメールやウェブサイトからパソコンに忍び込み、パソコンが動かなくなる恐れもある。

 セキュリティーソフト大手のトレンドマイクロや情報処理推進機構(IPA)によると、米テレビ局CNNのニュースメールやハリウッド女優の動画を装ったメールなどが感染経路になる。ほとんどが英文メールで、リンク先の動画のダウンロードで感染するという。また、実在企業のサイトがウイルスサイトにつながっていて、見ただけで感染した例が報告されている。

 感染すると、英語でうその感染警告が画面に出て、マイクロソフト製品に似せた「Antivirus(アンチウイルス)XP2008」という架空ソフトの画面に進み、カード番号を入力させて約5000〜約1万円の代金を引き落とす。初心者がだまされやすいという。

 大規模に迷惑メールを送りつける▽ウェブサイトを見ただけでも感染する▽架空ソフトがリアル−−などが手口の特徴で、今年8月初めから流行し、トレンドマイクロには8月に71件、9月に30件の相談があった。IPAにも8月に18件、9月に過去最高の50件、今月も15日現在で20件寄せられている。

 対策ソフトなどすべてのソフトを最新版にしておくことが自衛手段で、IPAセキュリティセンターは「ワープロソフト(のセキュリティーの穴)などから感染する例もある。使わないソフトは入れないこと」と注意を呼びかけている。【中村美奈子】

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