記事登録
2008年10月17日(金) 21時40分

山岡氏会長の議連が意見書 マルチ注意の社会福祉協に中国新聞

 民主党国対委員長の山岡賢次やまおか・けんじ衆院議員(65)=比例北関東=が会長を務めていた「流通ビジネス推進議員連盟」(当時)が二〇〇七年、広報誌でマルチ商法への注意を喚起した三重県伊賀市の社会福祉協議会に対し「業界すべてが悪いとの印象を読者に与えかねない」と指摘する意見書を送っていたことが十七日、分かった。

 意見書は〇七年二月二十八日付で、山岡氏や事務局長で民主党を離党した前田雄吉まえだ・ゆうきち衆院議員らの名前が記されていた。マルチ商法業者らの「流通ビジネス推進政治連盟」も同日付で抗議文を出しており、二通は国会内の郵便局の同じ日の消印が押されていた。

 抗議の対象となったのは、同社協が〇六年十月十五日に発行した広報誌でマルチ商法の手口などを紹介した記事。「話がうますぎたり、わかりにくい場合は、早めに断りましょう」などと注意を促している。

 政治連盟の抗議書は、社協の記事を「この商売に携わるすべての人に対する名誉を棄損する行為」と批判、謝罪などを要求した。議連の意見書には「政治連盟が抗議声明を出すにあたり、議員連盟としても一言意見を申し述べる」とあった。

 社協の担当者は「国会議員からでびっくりした。明らかに活動に対するプレッシャー。脅迫だと思った。ほかの悪徳商法に取り組む団体へも送られていないか懸念している」と話している。

 山岡氏は事務所を通して「当方にはそのような文書を出した認識はありません。内容は分かりません」とコメントしている。

http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp200810170316.html