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2008年10月17日(金) 00時32分

「随意契約」変更せず便宜供与 医療機器汚職 産経新聞

 防衛医大病院などの医療機器納入をめぐる汚職事件で、同大病院眼科部長の西川真平容疑者(49)が部長就任前から決まっていた贈賄側の医療機器販売会社「ヤマト樹脂光学」の随意契約について、変更しないという便宜供与も図っていたことが16日、警視庁捜査2課の調べで分かった。

 西川容疑者がヤマト社について「(自分の就任前から)病院と付き合いがあった」との趣旨の供述をしていることも判明。癒着は西川容疑者の部長就任以前から常態化していたとみられる。

 調べでは、ヤマト社は過去に防衛医大と同大病院に対し、15年超の納入実績があった。医療機器の発注は一般競争入札と随意契約があり、随意契約は当時の部長の裁量で発注できた。

 西川容疑者は部長就任前の従来の契約分についても就任後に変更せず、ヤマト社の“既得権益”を守っていたという。また、就任後に結んだ随意契約でも複数社に見積もりを出させた上で、ヤマト社に優先的に発注し、便宜を図った。その結果、最終的に同大病院の消耗品のほとんどをヤマト社に受注させていた。

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