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2008年10月16日(木) 02時08分

前田議員が民主離党 衆院選出馬せず産経新聞

 民主党の小沢一郎代表は16日未明、党本部で緊急記者会見を開き、同党の前田雄吉衆院議員が代表を務める政治団体がマルチ商法業者から講演料や政治献金を受け取っていた問題について、「前田氏から『国民や党の仲間に迷惑と心配をかけた。(次期衆院選での)公認を返上し、立候補はしない。党籍は離脱する』と報告を受け、了とした」と述べた。16日にも手続きをとる。また小沢氏は「前田氏と他の議員の違いは歴然としている」と話し、同業者から献金を受けていたと一部で報じられた他の民主党の議員は、今回の処分とは関係しないとの見方を示した。

 これに先立ち、前田氏は15日夜、国会内で小沢氏と会談。記者団に、民主離党の方針を表明した。議員辞職はしない。

 前田氏は15日午後に国会内で記者会見したさいには「後ろめたいことはない。(業者からの献金は)私の質問となんら因果関係はない」と述べていた。小沢氏は14日夜にも都内の個人事務所に前田氏を呼び、約2時間にわたり事情を聴いた。前田氏によると小沢氏は「ほかに献金はないか」などとただし、いったんは「(今後の対応は)おまえの考えることだ」と指摘していた。しかし、党執行部は衆院選で党へ悪影響が及ぶことを懸念、前田氏に離党を求めていたとみられる。

 前田氏は小沢氏を支持する議員グループ「一新会」の事務局長を13日に辞任。14日には小沢氏からの指示を受け業務停止命令を受けた3業者からの講演料計210万円を返還した。

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