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2008年10月16日(木) 17時20分

シトリックス、マルチベンダー仮想化環境の構築・管理ツール「Project Kensho」をリリースComputerworld.jp

 米国Citrix Systemsは10月15日、異種混在型の仮想化環境の構築・管理を行うためのツールセット「Project Kensho」のテクニカル・プレビュー版をリリースした。

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Project Kenshoは、移動可能なアプリケーションや仮想マシンのパッケージング、および各種仮想化環境を管理可能な業界標準技術の普及促進を目指し、Lesser General Public License (LGPL)に基づくオープンソース・ソフトウェアとしてリリースされた。

 Project Kenshoとは、異なる仮想化プラットフォームをまたいだ相互運用性に関する諸問題を解決するために考案されたプロジェクトであり、その実体は、標準化団体Distributed Management Task Force(DMTF)の「Open Virtualization Format(OVF)」を利用するマルチハイパーバイザ・ツールセットである。

 このツールセットの提供目的は、ISVやITマネジャーが、ハイパーバイザへの依存度の低い仮想アプライアンスを容易に開発できるようにすることにある。これにより、異種混在型の仮想化環境を容易に管理・運用できるようになり、企業における仮想化技術の普及促進に大きく貢献すると見られている。

 Project Kenshoを利用すれば、仮想化されたアプリケーションのワークロードを、安全で移動可能な構成済みの仮想アプライアンスとしてパッケージングし、「Citrix XenServer」「Microsoft Windows Server 2008 Hyper-V」「VMware ESX」などの仮想化環境にインポートして稼働させることができるという。

 Citrixは今回、DMTFが策定したOVFベースの仮想アプライアンスを「Amazon EC2」といったクラウド環境でも利用可能にするため、米国rPathと提携したことも明らかにした。

 なお、Project KenshoはCitrix Developer Networkから無料でダウンロード可能だ。

(Tom Jowitt/Techworld米国版)

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