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2008年10月15日(水) 08時44分

2009年の世界IT支出、金融危機の影響で鈍化——Gartner予測ITmediaニュース

 世界的な景気低迷がIT予算に影響を与えているものの、ドットコムバブル崩壊時のような劇的な予算削減はない——米調査会社Gartnerが10月13日、報告した。

 ただし全世界のIT支出額は、これまでの2けた成長から1けた成長へと縮小する見込みで、最悪の場合、同社が当初予測した前年比5.8%増ではなく、2.3%増程度になる可能性があるという。

 Gartnerは、先進国、特に米国と欧州は金融危機の影響を最も受けているが、新興国もその影響を免れてはいないとしている。2009年の欧州のIT支出額はマイナス成長、米国と日本は横ばいと予測している。

 景気後退にもかかわらずIT予算が大幅に削減されない理由として、企業がITを事業改革の手段として見ていること、よりコスト削減につながる事業モデルを採用していることを挙げている。またGartnerはそのほかの理由として、ITが事業運営全般に組み込まれていること、ITプログラムが数年にわたる計画として事業に統合されているため即座に削減できないこと、景気後退からIT予算削減まで少なくとも2四半期の時間的なギャップが出ることなどを挙げている。

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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081015-00000036-zdn_n-sci