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2008年10月15日(水) 14時30分

新型『MacBook』:アナリストの意見は「価格が高すぎる」WIRED VISION

Brian X. Chen

14日(米国時間)に開催されたノートパソコンの特別イベントで、米Apple社は『MacBook』の全製品系列を一新した。より高速のプロセッサーと米NVIDIA社のグラフィック・チップセット搭載、[トラック部分を広くした]マルチタッチ・トラックパッド、1枚のアルミニウム板から削り出された筐体などが売りだ。

[以下の画像は、NVIDIA社の『GeForce 9600M GT』を紹介するJobs CEO。『9400M』と『9600M GT』が両方搭載されており、ユーザーが選択可能という。9400でのバッテリー持続時間は5時間、9600では4時間]

気の利いた新機能をたくさん揃えているにもかかわらず、この経済危機が続くうちは、米Apple社の新型ノートパソコン『MacBook』を売りさばくのは難しいだろう、というのが業界アナリストたちの意見だ。

「『Apple Store』でたくさんの人が色々と品定めするだろうが、店を出るときに手にしているのはおそらく[『iPod』の]『nano』か『shuffle』だ」と語るのは、Endpoint Technologies社のアナリストRoger Kay氏。「今年購入できそうだ、と人々が感じるのはその程度だ」

Apple社では新機能を追加するだけでなく、MacBookと『MacBook Air』について適度な値引きも行なっている。しかしアナリストたちは、広範に広がる金融崩壊に直面しながらApple社が競争力を維持するには、同社の値引きは十分ではないとしている。

MacBookの入門モデルの価格は1100ドルから999ドルに下がった[日本では11万4800円]。ソリッド・ステート・ドライブを搭載したハイエンド・モデルのMacBook Airの価格は2600ドルから2499ドル[日本では29万8800円]に下がったが、標準構成モデルは1799ドル[日本では21万4800円]で、以前と同じ小売価格にとどまった。『MacBook Pro』の価格も据え置かれ、1999ドル[日本では22万8800円]からになっている。

Apple社のノートパソコン・イベントが開催される数日前に、米ThinkPanmure社のVijay Rakesh氏や、Piper Jaffray社のGene Munster氏、RBC Capitalst社のMichael Abramsky氏などといったアナリストたちは、Apple社が第4四半期の利益目標を達成できるよう、1000ドルを切るノートパソコンの発売を期待すると話していた(日本語版記事)。

Rakesh氏はApple社が今回発表した999ドルのMacBookについて、1000ドルを切るという範疇に入れるには期待外れだと話している。ほとんどのアナリストたちは、Apple社が800ドルから900ドルのノートパソコンを発表することを望んでいた。

Rakesh氏はさらに、Apple社は、最近急速に人気が高まっている、インターネット専用に設計された安価な「ネットブック」市場に参入するべきだと付け加えた。

しかしSteve Jobs最高経営責任者(CEO)は質疑応答の席で、Apple社がネットブックというカテゴリーに参入するには時期尚早だと答えた。

「[ネットブックは、]始まったばかりの初期段階にある市場だ。われわれとしては様子を見守りたい」とJobs CEOは述べた。

[なお、Jobs CEOは、以下のスクリーンの前で、「私の血圧は110/70だ。自分の健康状態について本日語るのはこれだけだ」と語った]

{この記事には、別の英文記事の内容を統合しています}

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081015-00000004-wvn-sci