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2008年10月15日(水) 19時42分

<申告漏れ>ネット取引絡みが急増 07年度は449億円毎日新聞

 インターネット取引に絡む所得税の申告漏れ額は、今年6月までの1年間(07事務年度)で449億4100万円(前年比60%増)に上ったことが、国税庁のまとめで分かった。個人がネットを介して投資をしたり、通信販売を行うなど、ネット社会の急速な伸展を反映している。

 全国の国税局が申告漏れの見込まれる人(3122件、同34%増)を対象に調べた。申告漏れが多かったのは、オークションサイトを含む通信販売の885件で、次いで画像や音楽、パチンコ攻略法などのデータ売買が28件。ホームページやブログに、バナーやアフィリエイト(成功報酬広告)と呼ばれる広告を掲載して得た所得を申告していないケースもあった。

 外国への送金や投資など海外取引を行った人への税務調査も行われ、対象の3103件(同20%増)のうち、申告漏れが703億2900万円(同60%増)見つかった。国税庁は、インターネット取引とともに複雑化している海外取引への調査を強化している。

 また、全体の所得税の申告漏れは、調査した82万6657件(同4%増)のうち、72%の59万2305件で、計9635億円(同5%増)見つかった。【高島博之】

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