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2008年10月15日(水) 18時24分

ミニノートPCが好調、第3四半期のPC市場ITmediaエンタープライズ

 ミニノートPCの好調で、2008年第3四半期(7〜9月)のPC出荷台数は前年同期から15%増加した。米Gartnerが10月14日、PC市場統計の速報値を発表した。

 同四半期の世界PC出荷台数は8060万台。全世界でミニノートPCセグメントが堅調に伸びたという。しかし、PC市場は世界経済の減速の影響を受け始めており、特に米国の法人市場が最もその打撃を受け、ここ数四半期好調だった米コンシューマー市場も軟調だったとGartnerは報告している。アジア太平洋地域は中国の減速の影響を受け、ラテンアメリカもこれまでと比べると比較的成長が緩やかだったという。

 ベンダー別では、Hewlett-Packard(HP)が引き続き出荷台数ベースで1位を獲得した。ミニノートPC市場への参入がやや遅れたことが響いて、EMEA(欧州、中東、アフリカ)地域では首位の座を失った。2位のDellはEMEAと米国の法人市場で特に苦戦した。以下Acer、Lenovo、東芝と続く。

 AcerとASUSTeKはいち早くミニノートPC市場に参入し、出荷台数を大きく伸ばした。大手メーカーもこの市場に参入しているが、この2社に追いつき、追い越すのは難しいだろうとGartnerのアナリストは述べている。

 地域別では、米国のPC出荷台数は4.6%増の173万5000台だった。法人向けモバイルPCが予想ほど伸びなかったという。ミニノートPCはモバイルPCの約5%を占めた。ベンダーランキングはDellが1位で、以下HP、Apple、Acer、東芝と続く。中でもAppleは出荷台数を29.4%、Acerは11.2%と大幅に伸ばした。Dell、HP、東芝の伸び率は1けた台だった。

 EMEA地域ではPC出荷台数は25.9%伸びた。ミニノートPC参入が遅れたHPが、Compaqを買収して以来初めて首位から転落し、Acerがその座を奪った。アジア太平洋地域(日本除く)の出荷台数伸び率は13.3%、ラテンアメリカは13.2%だった。日本はコンシューマー市場が予想以上に好調で、PC出荷台数は9.2%増の370万台だった。

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