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2008年10月15日(水) 17時02分

セールスフォースとOBCが協業合意ITmediaエンタープライズ

 今回の連携で対象となるのは、オービックビジネスコンサルタント(以下、OBC)のERPパッケージ「奉行V ERPシリーズ」とセールスフォース・ドットコムの「Salesforce CRM」の2つの主力製品。取引先情報や売上情報をはじめとしたデータをシームレスに連携、管理することが可能になるという。またSalesforceは多数の携帯端末とも連携していることから、携帯端末でもシームレスな業務情報の活用が期待できる。

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 セールスフォース・ドットコムの宇陀栄次社長は、今回の連携について次のように語った。

 「最近は、単純に営業進捗や売上情報を管理するだけでなく、業務そのものをこうした情報によって動かしているケースが増えている。売掛金回収などの情報を得意先の与信情報にして、商材の提供など、具体的なアクションの判断基準にしているケースもある。こうしたユーザーが増えてくれば、SalesforceとERPシステムとの連携は不可避だ。今回の提携によって80000社に上るOBCの会計システムユーザー、そして1000社を超えるSalesforceのユーザー双方に、新しい業務情報の活用手段を提案し、より高い生産性を実現してもらうことができる」

 一方、OBCの和田成史社長は「両社のパートナー企業が重複しているケースも多く、それぞれの製品を別個に提供するのではなく、うまく連携させて利用できる仕組みを作れば、ユーザーにより納得のできるソリューションを提供できると考えた。グローバル展開しているSalesforceのユーザーにも当社のERPパッケージを活用してもらう機会が増えると期待している」と連携の効果について説明した。

 具体的なシステム連携は、テラスカイが開発したSaaS型システム連携サービス「SkyOnDemand」によって実現させる。Salesforce内の情報を「奉行V ERPシリーズ」に取り込む際には、連携アダプタを別途組み込み対応するとのことだ。

 セールスフォース・ドットコムには「Force.com」という独自のプラットフォームがあるが、今回の連携では別のプラットフォームを活用することになった。こうした背景や成果目標などは公表されなかった。セールスフォース・ドットコムの宇陀社長は「今回の連携で、実績をしっかりと積み上げていきたい」と意欲を見せた。OBCの和田社長は「選択と集中の時代にふさわしく、勘定系と情報系の役割分担を明確にし、顧客に対して納得の行くソリューションを素早く提供していきたい」とユーザーのニーズにいち早く対応する姿勢を強調した。

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