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2008年10月14日(火) 08時02分

三浦元社長遺族VSロス市警!「2段ベッドで首つり」ほぼ断定…謎残して幕引かせないスポーツ報知

 1981年の米ロサンゼルス銃撃事件で、サイパンからの移送直後にロス市警の留置場で自殺した三浦和義元会社社長(61)=日本では無罪確定=の遺族の1人は12日、ロスで「自殺するとはとても考えられない。納得できるまでは日本に(遺体を)連れて帰れない」と徹底調査を求める考えを述べた。一方、ロス郡検視局は、三浦元社長が留置場の2段ベッドで首をつって自殺したとほぼ断定しており、近日中に正式に死因を発表するとしている。

 本当に「自殺」なのか? 三浦元社長の遺族らは、遺書もなく、動機も謎のままでの突然の“幕引き”に、米捜査機関への不信感を募らせている。

 三浦元社長の妻ら遺族は12日午前、ロスに到着。空港の到着ゲートには数十人の報道陣が集まったが、妻は無言のまま出迎えの車に乗り込み、空港を後にした。

 三浦元社長の遺族の1人は同日、ロスで共同通信の取材に応じ「自殺するとはとても考えられない。納得できるまでは(遺体を)日本に連れて帰れない」と話し、市警に徹底した調査を求める方針を明らかにした。

 この遺族によると、サイパンから移送される数時間前、三浦元社長は収容施設からの電話で「ロスで頑張る」と語り、移送後の面会や本の差し入れなどについても話していたという。

 遺族は、留置場での自殺を防げなかった市警の管理体制についても説明を求める方針だ。

 三浦元社長の日本での主任弁護人だった弘中惇一郎弁護士も、「自殺」に疑念を抱いている1人だ。

 弘中弁護士はこの日の会見で、ロス市警による「自殺」との発表を「信用できない」とバッサリ。「仮に自殺だったにせよ、他殺だったにせよ、私としては、もっと大きな意味で、誰が三浦元社長を殺したのか、こういう観点からきちんとした調査がされていくべきだと思う」と、自殺の真相究明が必要との考えを示した。

 一方で、ロス郡検視局は、死因について「自殺」とほぼ断定している。

 同局担当者はこの日、検視が行われたことを明かし、三浦元社長が独房の金属製ベッドのパイプにシャツをくくりつけ、首をつって自殺したと説明した上で「死因はさらなる検査を経て、断定される。現時点ですべての証拠が自殺であることを示している」と述べた。遺書については「見つかっていない」という。2、3日中にも正式な死因が発表される見込みだ。

 三浦元社長の遺体は現在、検視局に安置されている。13日にも、同局担当者が妻らと面会し、遺体の状況を説明することになっている。遺体は、早ければ14日にも遺族側に引き渡され、その後、現地で火葬するか、日本に搬送するか決めることになるという。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081014-00000056-sph-soci