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2008年10月13日(月) 00時00分

北朝鮮テロ指定解除、オバマ氏は評価・マケイン氏は強い懸念読売新聞

 【ワシントン=五十嵐文】米政府が11日、北朝鮮に対するテロ支援国指定を解除したことについて、大統領選の民主党候補バラク・オバマ上院議員(47)は一定の評価を与える一方、共和党候補ジョン・マケイン上院議員(72)は強い懸念を表明し、対照的な姿勢を見せた。

 大統領選でどちらが勝利するかによって、次期米政権の北朝鮮政策や同盟国への対応には違いが生じそうだ。

 オバマ氏は指定解除発表直後に声明を出し、「北朝鮮が(核検証手続きを)履行しない場合は即座に報いを受けるという明確な理解がある限り、適切な対応だ」と、条件付きながら評価した。同時に、北朝鮮が厳格な検証を拒否すれば、エネルギー支援の停止やテロ支援国指定の復活、新たな制裁実施も行うべきだとも述べ、弱腰と受け取られないよう配慮。拉致問題に関しては、「北朝鮮は日本人や韓国人の拉致をめぐるすべての疑問を解決しなければならない」と指摘した。

 一方、10日に早々と声明を発表したマケイン氏は、現時点でのテロ支援国指定解除に強い懸念を表明。日本人拉致問題についても「北朝鮮によるテロ活動支援(の有無)を判断する上で直接、関係する(事項)」と位置づけ、拉致問題の進展を指定解除に欠かせない「要件」の一つと位置づけた。ブッシュ政権の判断に対し、身内の共和党候補より、民主党候補の方がより高い評価を与える結果となった。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081012-00000038-yom-int