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2008年10月12日(日) 02時30分

<年金天引き>新たに625万人が対象 混乱の可能性も毎日新聞

 後期高齢者医療制度で、会社員の子供に扶養され、保険料徴収を半年間凍結されていた人などに対する年金天引きが15日、始まる。今回の天引きは4月の制度導入以来4回目だが、新たに最大で625万人が対象になる。4月の約800万人に次ぐ規模で、口座振替で納付したのに天引きもされる二重払いのケースが出ることも明らかになっており、混乱も予想される。

 新たに保険料を徴収されるのは(1)半年間納付を猶予されていた扶養家族(200万人)(2)システム整備が遅れていた東京23区の一部や横浜市などの住民(90万人)(3)被用者保険からの移行者(35万人)。同制度導入の関連で、制度に加入はしていないが、国民健康保険(国保)に入る65〜74歳の高齢者でも300万人が年金天引きの対象となる。

 天引きへの批判が噴き出し、政府・与党は、国保保険料を過去2年間完納といったケースについては口座振替を認めた。しかし、実際に口座振替に切り替えた人数をまだ集計していないという。

 なお、保険料(均等割り)を現在7割軽減されている低所得者470万人は、政府・与党の軽減措置により、10月から半年間、保険料徴収が停止される。【吉田啓志】

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