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2008年10月12日(日) 21時18分

<G20>新興国含め協調…金融危機解決で 特別会合で声明毎日新聞

 【ワシントン斉藤望】日米欧に新興国を加えた主要20カ国財務相・中央銀行総裁会議(G20)の特別会合が11日、ワシントンで開かれ、金融危機を克服するため先進国と新興国が協調を強化し、政策を総動員して対応することを盛り込んだ共同声明を発表した。

 米国発の金融危機は世界経済の成長を支えてきた新興国にも波及し、G20を構成するロシアや中国、ブラジルなどの株価が急落した。会合にはブッシュ米大統領も急きょ出席し、「危機に全力で立ち向かう。連携して断固たる行動を取っていきたい」と述べた。

 声明は、経済政策や市場への資金供給、金融機関の強化、預金保護などで国際的な協調の必要性を指摘。「金融市場の安定確保のため、すべての経済的・金融的手段を用いることを約束した」と強い決意を示した。

 G20議長のマンテガ・ブラジル財務相は会見で「我々は世界的な危機に直面しており、各国挙げて対処する必要がある」と述べた。G20は11月8、9日にブラジル・サンパウロで改めて会合を開き、議論を深める。

 今回のG20特別会合は、金融危機の深刻化を受け、米国が開催を呼びかけた。日本からは中川昭一財務・金融担当相が出席した。

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