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2008年10月11日(土) 12時09分

<GM>クライスラーと合併交渉 米紙報道毎日新聞

 【ワシントン斉藤信宏】米自動車最大手ゼネラル・モーターズ(GM)が、米自動車大手クライスラーとの合併に向け予備的な交渉に入ったと米ニューヨーク・タイムズ紙など複数の米メディアが10日伝えた。

 ニューヨーク・タイムズによると、GMはクライスラーを保有する米投資ファンド、サーベラス・キャピタルと1カ月以上も協議を続けてきた。実現の確率は「五分五分」で、結論までには数週間かかるという。

 また同紙は、サーベラスが日産自動車・仏ルノー連合ともクライスラー売却交渉を続けていると報じている。

 GMは08年4〜6月期決算の最終損失が155億ドル(約1兆5500億円)と、4四半期連続の最終赤字に転落。今夏までのガソリン価格高騰の影響で販売が激減、苦しい経営が続いていた。証券大手リーマン・ブラザーズが破綻(はたん)した9月中旬以降は、金融危機の深刻化で、資金繰りが一段と苦しくなり、ここ数日は株価が58年ぶりの水準まで下落するなど経営危機に陥っていた。

 クライスラー買収で規模を拡大し、経営不安の観測を払拭(ふっしょく)する狙いがあるとみられる。

 クライスラーは、ドイツの自動車大手ダイムラーと合弁を解消した後、サーベラスの傘下に入ったが、その後も販売台数の急減を受けて苦しい経営が続いていた。

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