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2008年10月10日(金) 08時38分

ロス移送の三浦元社長、サイパン国際空港を出発読売新聞

 【サイパン=児玉浩太郎、ロサンゼルス=飯田達人】1981年11月のロス疑惑「一美さん銃撃事件」を巡り、米自治領サイパン島で拘置されていた元輸入雑貨会社社長、三浦和義容疑者(61)(日本で無罪確定)が10日早朝、移送先のロサンゼルスに向けてサイパン国際空港を出発した。

 日本時間の同日夜、ロスに到着する。三浦元社長は週明けにもロス郡上級裁に出廷し、罪状認否が行われる見通しだが、弁護側は逮捕状の有効性を再び争う構えを見せており、刑事裁判が始まる前の段階で審理が長引く可能性もある。

 三浦元社長の逮捕状を巡っては、ロス郡上級裁が9月26日、一美さんが何者かに銃撃された点について、元社長が日本の裁判で無罪が確定していると指摘して、殺人容疑は無効とする一方、殺害の共謀容疑は日本で裁かれていないとして有効とする決定を出した。

 これを受け、三浦元社長が同29日のサイパン・北マリアナ連邦地裁で移送に応じる意向を示したため、ロス市警のリック・ジャクソン捜査官らが移送のためにサイパンを訪れていた。

 ロス郡検事局は今月9日、ロス郡上級裁の決定のうち殺人容疑を無効とした点を不服として同上級裁に異議を申し立てたが、ロスで弁護人を務めるマーク・ゲラゴス弁護士も、共謀容疑も無効にすべきだとしてカリフォルニア州控訴審裁判所に控訴するとみられる。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081010-00000008-yom-soci