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2008年10月10日(金) 02時31分

<証券監視委>エネサーブ事件で「ゼンショー」を強制調査毎日新聞

 電力小売会社「エネサーブ」(大津市)の元取締役(54)によるインサイダー取引事件で、元取締役が監査役を務めていた外食大手「ゼンショー」(東京都港区)について、証券取引等監視委員会が証券取引法違反容疑で強制調査していたことが分かった。監視委はゼンショー在任時に不正取引がなかったかどうか調べている。

 ゼンショーは牛丼チェーン「すき家」を展開する東証1部の上場企業。同社によると、元取締役は02年6月にゼンショーの監査役に就任。決算短信や有価証券報告書などのチェックを担当し、06年6月に退任した。

 元取締役は00年にエ社に入社、06年5月ごろ、業績悪化を知って自社株を空売りして1000万円超の利益を得たとして強制調査を受け、監視委の調べにも容疑を大筋で認めている。空売りは、株を保有していない投資家が証券会社などから株を借りて売却し、株価下落後に株を買い戻して借り先に返却し、差益を稼ぐ。証券会社には株を貸した手数料が入る。

 不正取引を行った時期はゼンショー在任時と重なっており、監視委はゼンショーでも不正があった疑いもあるとみて、監査役の業務や権限について会社側に詳しい説明を求めている模様だ。

 ゼンショーを巡っては、NHK記者が回転ずしチェーン「カッパ・クリエイト」との資本業務提携を放送前の原稿を見て知り、ゼンショー株を買い付けたとして、同容疑で金融庁から課徴金納付命令を受けた。

 ゼンショー広報室は「調査を受けたのは事実で、全面的に協力する」と話している。【堀文彦】

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