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2008年10月10日(金) 00時25分

<Jリート破綻>経済環境が激変、「安全な投資対象」に試練毎日新聞

 東証上場の不動産投資信託(Jリート)で初となるニューシティ・レジデンス投資法人の破綻(はたん)は、不動産業界に衝撃を与えた。不動産市場の冷え込みがいっそう加速することを懸念する声もある。

 一般的に、リートが保有する賃貸物件は優良で、資産運用の情報開示もしっかりしているため、投資家にとっては比較的安全な投資対象とされている。ニューシティ・レジデンスも債務超過ではなかっただけに、「非常に驚いた」(業界関係者)。金融機関の融資姿勢や物件売却の難しさなど、業界の資金調達をめぐる環境の厳しさを印象づけた。

 このところ急落している東証リート指数(03年3月31日=1000)は、9日も下落し終値は834.14と過去最安値を更新した。米金融危機の影響で、外国人投資家などがJリートから資金を引き揚げているためとみられる。関係者の間では「大半のリートはきちんと利回りを出し安定している。今回の破綻でさらに市場が縮小しないか、明日以降の相場を見極めたい」といった見方が出ている。【位川一郎】

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081010-00000003-mai-bus_all