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2008年10月10日(金) 14時00分

太陽光発電市場を変える? 新方式の薄膜パネル工場:画像ギャラリーWIRED VISION

カリフォルニア州フリーモント発——主にコストが高すぎるという理由から、太陽光発電が世界の電力に占める割合は小さい。依然として、最高品質のソーラーパネルを利用するよりも、化石燃料を燃やすほうがコストが安いのが現状だ。

だが、米Solyndra社などの新しい薄膜技術を利用すれば、今後数年以内に、ソーラーパネルの製造コストと設置費用を大幅に削減し、標準的な発電にかかるコスト程度に抑えることもできるのではないかと期待されている。

従来からあるシリコンベースの太陽電池は今後も太陽光発電の主流になると見られているが、Solyndra社などが推進する新しい薄膜技術は急速に発展すると考えられている。この薄膜電池はシリコン電池より効率は良くないが、生産コストが安いのだ。

ベンチャーキャピタルから資金提供を受けているSolyndra社は、これまであまり表には出てこなかったが、ワイアード・ニュースでは同社の許可を得て、同社の新しい製造工場を見学させてもらった。

この工場は、かつてはハードディスク工場だった建物を利用したもの。設備の大半は、ベンチャーキャピタルが提供した6億ドルを超える資金を元手に、500人の従業員を抱える同社が自社で開発したものだ。

こうした巨額の投資は、同社のユニークな製品が世界中のビルを覆うだろうとの考えから行なわれている。同社の新型ソーラーモジュールには、12億ドルにのぼる注文がすでに入っている。

Solyndra社の最高経営責任者(CEO)を務めるChris Gronet氏はワイアード・ニュースに対し、「太陽光発電業界や市場の状況は、20年前の半導体業界の活況を思い出させる」と語った。

画像は、Solyndra社の屋上に設置されている、完成したソーラー・モジュール。設置も簡単だという。

{この記事は、別の英文記事の内容も統合しています}

同社のソーラー・モジュールとは
Solyndra社のソーラー・モジュールのベースになるのは、長さ約60〜90センチメートルの単純な構造のガラス管だ。写真のガラス管は工場に搬入されたところで、これから特別な洗浄を施される。(2)へ続く
Photo: Jon Snyder/Wired.com

WIRED NEWS 原文(English)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081010-00000003-wvn-sci