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2008年10月10日(金) 14時00分

盗まれた『ホンダCBR1000RR』を、追跡ツール『Snitch』で発見WIRED VISION

便利な道具と「自分の怠惰さを助長するもの」との違いは紙一重だ。多くの場合、その違いはそれをどのように使うか、という点にかかっている。

お掃除ロボット『ルンバ』を例に考えてみよう。ゴミを吸い上げるこの自動掃除機は、台所がほとんど汚れていない場合には大活躍する。この掃除機は、細かいゴミを一掃し、床をピカピカにするのに大いに役立ってくれるのだ。だが、クラッカーの食べかすの汚い山をこしらえ、すべてルンバに押しつけようとするような人物は、怠け者もいいところだろう。

というわけで、ここで紹介したいのは、オートバイを盗まれたニューヨーク市在住の男性の話だ。

アッパーイーストサイドの団地に住むLaszlo Tenai氏は最近、自分が所有する2006年モデルの『ホンダ・CBR1000RR』が、この8ヵ月の間で2度も盗まれたとにショックを受けた(筆者に言わせれば、びっくりすることの方が衝撃的なのだが)。

だが2度目の盗難の際には、カナダBlackLine社の盗難車追跡ツール『GPS Snitch』をバイクにとり付けていたので、警察と同ツールのオンライン追跡サイトの助けによって、20分後にはオートバイの現在位置を突き止めることができた。

以前、レビューで説明した通り、Snitchは携帯電話とGPSの機能を備えている。同ツールが付けられたアイテムが、所有者の設定した範囲を超えて移動した場合には、所有者にテキストメッセージを送信してくるのだ。[現在位置について定期的に報告させることもできる]

都市部で車庫を借りるのは非常に高価だということは知っているが、ここで問題が1つある。このオートバイは『Fireblade』[輸出用モデルのペットネーム]だ。最大出力は1万5000RPMで、998ccの直列4気筒液冷エンジンを搭載している。要するに、非常に魅力的なバイクなのだ。

たとえアッパーイーストサイドだとしても、ニューヨーク市内であることに変わりはない。こんなオートバイを屋外に起きっぱなしにしておくのは、そもそも不用心というものだろう。

もしもの時の安全策としてSnitchを使用することは賢明な選択だが、そのハイテクに頼ったからといって、毎回盗まれたバイクが見つかるとは限らないだろう。

要するに、ルンバがクラッカーの食べかすをすべて吸い上げてくれたとしたら、それはラッキーだ、ということだ。この場合、どこか他の場所にオートバイを駐車するのが、より安全な方法のはずだ。

私は辛辣すぎるだろうか? 皆さんの感想は? 本当は自分でやるべきことを引き受けてくれる技術を、皆さんは使ったことがあるだろうか? 手首をねじって痛めてしまうのを防ぐために、アイスクリーム・コーンの自動回転機を購入したという人はいないだろうか?

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081010-00000001-wvn-sci