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2008年10月10日(金) 11時12分

大和生命が破たん、金融危機の影響で国内金融機関初ロイター

 [東京 10日 ロイター] 大和生命の中園武雄社長は10日、会社更生法に基づく更生手続き開始の申し立てを東京地裁に行い、受理されたことを明らかにした。サブプライムローン問題に端を発した国際金融市場の混乱で日本の金融機関が倒産に至ったのはこれが初めて。
 負債総額は2695億0600万円。9月中間決算の当期純損失は110億4300万円となり、債務超過額は114億9000万円。
 同社はオルタナティブ資産への投資が比較的多く、これにより多額の事業費負担を補填し2005、06年度までは高い運用実績をあげてきた。しかし昨年度からは世界的金融市場の混乱によって、保有していた有価証券で想定外の深刻な価値下落が進んだと説明した。08年度3月期決算では経常利益が赤字に落ち込んでいた。
 同社はマーケット環境の急速な悪化の中で、財務改善のため今年4月以降は自己資本増強を図るべく投資家を募ってきたが、信用収縮の規模は予想を超えたスピードで進み、さらに昨今のマーケットの急速な悪化という状況において投資家候補者との間で合意に至ることもできず、資産劣化を食い止められなかったとした。
 (ロイター日本語ニュース 中川泉記者;編集 宮崎 大)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081010-00000309-reu-bus_all