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2008年10月09日(木) 01時38分

米キム特使が米朝合意説明 外務省幹部は“保留” 産経新聞

 北朝鮮の核問題をめぐる6カ国協議担当のソン・キム米特使が8日、外務省に同協議の日本首席代表、斎木昭隆アジア大洋州局長を訪ね、米首席代表、ヒル国務次官補とともに1日から3日まで訪朝した際に北朝鮮側との間で基本合意した核施設の検証手順、具体的内容などについて詳細な説明を行った。シーファー駐日米大使も同席した。

 キム氏は、核施設を査察する場合には北朝鮮側の合意が必要となっているなど、北朝鮮が寧辺の核施設稼働再開の動きを進めたのを受け、米側が譲歩した合意内容などを説明したとみられる。米国はこれまで、核計画申告の検証をめぐり、短期間通告での施設立ち入りを要求していた。

 基本合意内容については、6カ国の他の4国が了承すれば、6カ国協議の正式合意として成立する。ただ、外務省幹部は8日夜、「きょう聞いた話をその場で『了承します』とはいえない。『ちょっと検討させてほしい』という段階だ。(核の)専門家による検討も必要だ」と述べた。

 斎木氏は同日夜、米側の説明について中曽根弘文外相に電話で簡単に伝えたが、詳細については9日に改めて報告するという。

 基本合意については、ヒル氏が7日にライス国務長官に詳細に報告。同日中に、ソウルに滞在中のキム氏が訪日し、日本側にも合意内容について伝える予定だったが1日延期された。

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