記事登録
2008年10月07日(火) 19時18分

<ノーベル賞>物理学賞に南部陽一郎氏ら3人に毎日新聞

 スウェーデン王立科学アカデミーは7日、08年のノーベル物理学賞を、南部陽一郎・米シカゴ大名誉教授(87)と、京都産業大理学部の益川敏英教授(68)、高エネルギー加速器研究機構(高エネ研)の小林誠名誉教授(64)に授与すると発表した。

 南部氏は極めて小さい素粒子の世界で、対称性が自然に失われることがあるとする「対称性の自発的破れ」の理論を提唱した。小林、益川両氏は物質を構成する基本粒子「クオーク」が6種類あれば、「対称性の自発的破れ」が説明できることを示した。95年に6番目のクオーク「トップクオーク」が発見され、この小林、益川氏の理論が実証された。現在の素粒子物理学の基本となる「標準理論」に大きく貢献したことが認められた。

 日本人のノーベル賞受賞は、02年の小柴昌俊・東京大特別栄誉教授(物理学賞)、田中耕一・島津製作所フェロー(化学賞)以来6年ぶり。授賞式は12月10日、ストックホルムで開かれ、賞金1000万クローナ(約1億4000万円)が贈られる。

【関連ニュース】
<写真特集>日本人ノーベル賞の軌跡
<特集>ノーベル賞 記事、写真など
質問なるほドリ:ノーベル賞はどうやって決めるの?=回答・河内敏康
ノーベル賞:毎度おなじみ…“狂騒曲” (2005年10月26日)
文化功労者に益川敏英氏 喜びの声(2001年10月31日)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081007-00000018-maiall-soci